応援メッセージいただきました
2020/6/6 13:49
「居心地がなければ作ればいい」
義岡翼
前もって断っておきますが、わたしの話しは回りくどいです。
一見関係のないような話しでも、つながっている(はず)なので、ご辛抱ください。
わたしはひょんなことから、大阪の障害者のヘルパー派遣事業所で働きはじめました。
とくに福祉に関心があったわけではなく、福祉の勉強もしていませんでしたが、福祉が遠い存在にあるとも思っていませんでした。自分も、公共や福祉の中で生活していますし。
たとえば、制度ができる前の時代に障害者と出会う大学生という人生を歩んでいたら、きっと当たり前のように障害のあるその友人の家に居候して、一緒に生活していただろうと思います。
別にそれは優しさとか同情ではなく、必要なことであり、自分の中での正しい選択だからです。
だから、この仕事をはじめてすぐ、違和感がありました。
障害がある、というだけで地域の人はもちろん、介助している側も障害者を特別視しているような気配を感じることが、時々ありました。
地域の中で、地域の人と同じように生きることを手伝うはずが、地域との壁をつくっているのは、時として一番近くにいる人間です。
そんなとき、「ミーツ・ザ・福祉」が立ち上がり、先輩のお誘いで公開ミーティングに参加し、月と風とに出会いました。
そこに集まる人や、月と風との代表の方と話しているうちに、安心している自分がいました。
なんというか、そこに集まる人も、わたしも、みんな不完全で、でも他の人の考え方や言動に影響され、各々のスキマが埋められていくような感じ。
話すこと、考えを共有することの大事さを教えてくれた場です。
それから、よく月と風との事務所を出入りしました。ちょっと遠いとこにも遊びに行ったり。かわいがってくれてありがとうございます。
世間一般には、大変で面倒くさいと思われることを、「おもしろい」からあえて選択し、自分たちの中の正しい選択と、行動をとる、月と風との取り組みがすきです。
何って、はっきり言って元々お金にならないことをしている集団なんです。
福祉業界は、それぞれの条件を満たして税金を活用して「福祉サービス」と認められる。
けど、正直その枠組みだけではあまり人間らしい生活ができるとは言えません。
はじめから求めることができる基準がとても低く、制度の中では限界があります。
わたしの所属している団体はその点に対して、待ったをかけるような団体。
月と風とは、「ほら、同じでしょ?」って地域の人にナチュラルに知らしめるような団体、な気がします。(笑)
どっちも大事だけど、公共だったことがどんどん地域のわたしたちの手に渡ってきている今、月と風との取り組みはとても大事だと感じます。
地域の人と障害のある人が出会う「ミーツ・ザ・福祉」とか、福祉制度を使わず古着屋を営み障害のある人が働く場を作るなんて、本当に大変です。
ヘルパー派遣事業所は、利用者にヘルパーを利用してもらって、条件を満たしてやっとわたしたちのお給料になります。
ほかのことをしようものなら、派遣に行けない枠ができる。
ヘルパー派遣事業所としては手が届かない、障害のある人が地域で生きる居心地のようなものをつくりだす、その正しい選択に突き進む姿は、本当にかっこいい。
かっこいいし、それに自分も入れてほしいって思う。
そんな月と風とに影響される人は、本当にたくさんいると思います。
わたしも、自分の中の正しい選択をとり、ある企画では月と風との皆様にご尽力いただきました。
わたしたちの中の少しでも共鳴する想い、そういうものに耳をすまして選択して進むことは、とても楽しいです。
皆さんも、月と風との活動を支える一つの手となれば、かっこいい人たちの仲間入りです。
月と風との与える影響が、もっともっと大きく広がってゆきますように。
義岡翼
← 活動報告一覧へ戻る