宇城市や氷川町で最大震度7を観測した2026年熊本地震の被災地では、今も6千人を超える方々が避難所生活を強いられ、「狭くて眠れない」「暑さがこたえる」と、先の見えない現状に不安を募らせています。
8月9日時点で、災害関連死の疑いを含め39人が亡くなり、避難所には6,183人が身を寄せています。
追い打ちをかけるのが、真夏の暑さです。被災地の八代市では8月9日に37.4度を記録するなど連日の猛暑が続き、避難先となる学校の体育館は冷房設置率が低く、扇風機やスポットクーラーで暑さをしのいでいる状況です。
ストーリー
皆さま、こんにちは。漫画家のちばてつやです。
7月28日、熊本県で最大震度7を観測する大きな地震が発生しました。倒壊した家々、避難所で夜を過ごす方々の姿をニュースで目にするたび、胸が締めつけられる思いでおります。
私は幼い頃、満州からの引き揚げを経験し、住む家を失うことの心細さ、「帰る場所」があることのありがたさを、身をもって知りました。だからこそ、災害で住まいを失った方々のことを思うと、いてもたってもいられないのです。

昨年の能登半島地震の際、多くの皆さまのお力添えをいただき、インスタントハウスをお届けするチャリティーを実施いたしました。あのとき皆さまと一緒につくったストックが、今回の熊本でもすでに活用されています。
しかし、現地のニーズはそれをはるかに上回っているという報告を受けました。
そこで今回、再びチャリティーを立ち上げることにいたしました。どうか、もう一度お力をお貸しください。

熊本の避難所はいま――猛暑の中の避難生活
宇城市や氷川町で最大震度7を観測した2026年熊本地震の被災地では、多くの方が避難所生活を強いられ、「狭くて眠れない」「暑さがこたえる」と、住民の方々が先の見えない現状に不安を募らせています。
8月9日時点で、災害関連死の疑いを含め39人が亡くなり、避難所には6,183人が身を寄せています。

追い打ちをかけるのが、真夏の暑さです。被災地では最高気温35度以上の猛暑日を記録し、避難先となる学校の体育館は冷房設置率が低く、扇風機やスポットクーラーで暑さをしのいでいる状況です。
熊本県では連日、危険な暑さが予想され、熱中症への警戒が呼びかけられています。断水も続く中、体育館の床の上で、プライバシーもない環境で、猛暑の夜を過ごす――そんな生活が今も続いているのです。
一刻も早く、「安心して眠れる場所」を届けなければなりません。
「インスタントハウス」とは
インスタントハウスは、名古屋工業大学の北川啓介教授が研究開発した簡易住宅です。気球のように膜素材を空気で膨らませて屋根と壁をつくり、内側に断熱材を吹き付けるだけで、わずか数時間で完成します。

直径5メートル・約12畳の空間は、断熱性・遮音性に優れ、風速80mの台風にも耐えるほど丈夫です。エアコンも設置できるため、真夏の被災地でこそ力を発揮します。
2023年のトルコ・シリア大地震、モロッコ大地震、2024年の能登半島地震の被災地にも届けられ、被災者の方々から「おうちができた!」と喜ばれてきました。
北川先生は、いま熊本にいます
北川教授は、発災後すぐに熊本入りしました。発災後すぐに被災地へ赴き、八代市、益城町、氷川町などの被災自治体との連携を進め、インスタントハウスの提供を開始しています。
▼北川先生が出ている2026年8月6日放送MBSテレビ「よんチャンTV」をご覧ください
震度7を観測し多くの家が倒壊した氷川町では、8月1日朝から設営が始まりました。わずか2時間ほどで完成するインスタントハウスを、自宅が倒壊した被災者の方々へ仮住まいとして無償で提供しており、今月中に100棟を設置する予定です。
自宅が傾き車中泊を強いられていた氷川町の男性は、庭に設置されたインスタントハウスに「やっとゆっくり眠れそう」と喜ばれました。北川先生は、一日でも早く家を届けることが被災者の希望につながると、現地で設置作業を続けています
100棟――。それでもまだ、足りません。避難所には今も7千人を超える方々がいます。現地のニーズに応えるためには、さらなる資金が必要です。
以下、北川先生の投稿にある文章を紹介します。
「現在、被災された自治体や被災された皆様からの設置のご要請は300棟を超えております。
日本にお住まいの方々は、元来、『我慢強い』という素晴らしいメンタリティをもっておられます。しかし、被災による心身への多大な負担を鑑みますと、その我慢にも必ずどこかで限界がきてしまいます。(中略)
この厳しい状況下で『救える命を確実に救う』こと、そして『自然災害で命を落とす人がゼロとなる未来』を一日でも早く実現していくことが、私たちの使命、というより、未来の世界に向けた義務とも感じている次第です。(中略)
被災された皆様の心に寄り添い、一日でも早く、おひとりでも多く、丈夫で快適で安心して住まうことのできる空間をお届けできるよう、引き続き、全力で取り組んでまいります」
熊本で設置するインスタントハウスにはエアコンもつけるため、1棟の設置に50万円が必要です。今回3棟をお送りできればと考えています。
今回のお礼は「絵入りのお礼状」をお送りします
前回のチャリティーでは、和紙のデジタル版画をお届けしました。
しかし今回は、ちばてつやの絵が入ったお礼状をPDFにて、メールでお送りするのみとさせていただきます。
理由はただひとつ。印刷や発送にかかる費用と時間をすべて省き、集まったご支援を一円でも多く、一日でも早く、熊本の被災地に届けたいからです。
猛暑の中の避難生活は、今この瞬間も続いています。皆さまからいただいたご支援は、全額をインスタントハウスの設置支援に充て、早急に熊本へ届けます。
どうかこの思いをご理解いただき、お礼状は「共に被災地を支えた証」としてお受け取りいただければ幸いです。

最後に
災害はいつ、どこで起こるか分かりません。その時、一番大切なのは「安心して眠れる場所」があることです。
崩れた自宅の前で、狭い車の中で、冷房のない体育館で、じっと夜を越えている方々がいます。その方々に、「ただいま」と言える場所を、一棟でも多く届けたい。
小さなご支援でも、集まれば大きな力となります。能登のときに広がった温かい輪を、もう一度、熊本へ。皆さまのお力を、どうかお貸しください。
心よりお願い申し上げます。


