アレッポ大学に、日本とシリアの未来をつなぐ交流拠点を

支援先

NPO法人 Stand with Syria Japan

アレッポ大学に、日本とシリアの未来をつなぐ交流拠点をの画像

NPO法人Stand with Syria Japan

支援総額

656,366円

/ 1,200,000円

54%

支援総額

656,366円

支援者数

26人

残り

開始前

開始日

終了日

支援する

旧アサド政権崩壊後、新たな一歩を踏み出したシリアで、日本とシリアを結ぶ交流拠点「アレッポ大学学術協力日本センター」の再建に挑戦します。 学生たちが日本語や日本文化を学び、日本と交流できる設備を整え、日本とシリアの新たな架け橋を築くプロジェクトです。

お預かりした寄付金は、主に次の目的に活用させていただきます(詳しくは、以下項目8「今回皆様からの寄付で実現したいこと」をご覧ください)。

1. シリアの学生たちが日本語や日本文化を学ぶことが出来る環境の整備

(1)パソコン、プリンター、プロジェクター、音響機器などの機材の購入

(2)照明、空調などの学習環境の整備

(3)センターの運営や情報発信に必要な費用(ネット環境整備など含む)

(現在、冷房・暖房設備がないため、夏は40℃以上、冬は氷点下に達するアレッポにおいて、授業の開催期間が非常に限られており、真剣に学びたい学生たちのニーズに応えられていませんでした。また、ICT機器がないため、日本に住む日本語ネイティブ講師によるオンライン授業や、遠方に住む学生へのオンライン授業、地域の方々向けの講座、日本の学生との交流プログラム等も実施できていません。)

2. 地域の方々を招待した大規模な交流イベントの開催

・日本の文化だけでなく、日本に関わる広いテーマを扱う講演会(オンライン含む)やワークショップなどの開催。

ストーリー

0 SSJとは

NPO法人Stand with Syria Japan(SSJ)は、2017年に設立されたNPO法人で、シリア国内にも拠点を持つ唯一の日本のNGOです。

SSJは旧アサド独裁政権に対して自由・尊厳・正義を求めて立ち上がったシリアの人々に共鳴し、設立以来一貫して、抑圧される市民の側に立つことを基本姿勢としてきました。当初活動は政治情勢により国際社会からの支援が大きく制約されていたシリア北西部を中心に展開し、国内避難民や地域住民への緊急人道支援、教育支援、経済自立支援を通して、現地の人々との深い信頼関係を築いてきました。2023年のシリア・トルコ地震では、現地スタッフを持つ団体の強みを活かし、状況をいち早く把握し、被災地に必要な支援を迅速に届けることができました。

同時に国内外でのアドボカシー(人権擁護・政策提言)活動などに取り組み、アサド政権下の強制失踪者問題や現地の実情を日本社会に周知することを試みて来ました。

2024年12月8日のアサド政権崩壊後、新たにダマスカスとアレッポに事務所を設け、シリアにおける活動をさらに拡大しました。現在SSJは、シリア政府にも「国内NGO」として正式登録されています。

この段階のシリアにおいて移行期正義の実現は最重要課題の一つですが、これを踏まえて解放後の最初のプロジェクトとして、極めて脆弱な立場にある旧アサド政権の強制収容所サバイバーや犠牲者家族の支援を行っています。

こちらのSSJのHPから過去2年の我々の活動報告書をご覧いただけます↓https://standwithsyriajp.org/ja/what-we-do/

SSJ

1 我々がこのプロジェクトを行う理由

上述のような活動を通して表現して来たSSJの基本姿勢は今後とも変わることはありませんが、今後はポジティブに変貌するシリアを見据え、早期復興や将来の持続可能な社会づくりに資する活動も行なっていこうと考えています。

旧アサド政権からの解放により、今まで閉ざされて来た様々な分野における改革に、誰でも恐れることなく参画できるようになりました。アレッポ大学学術協力日本センターも、長い停滞を経て、関係者や学生を主体とする改革を行なおうとしています。

同センターにとって日本との文化面、学術面での交流の再構築は喫緊の課題ですが、同時に同センターの関係者は、シリア人の求めるものを真摯に受け止めて来たSSJの姿勢を高く評価し、この段階での両国の真の橋渡し役となることを期待しています。

「文化」や「学術」は非常に重い言葉であり、我々SSJはこれを謳い文句のように軽々しく扱うべきではないと考えていますが、同時に現地に生きる人々が明日への「希望」を実際的な形とする中で必要な「文化」と接触する機会は常に開かれていなければならないとも思っています。

人々の自由な考え、尊厳のある生活の根幹となる「文化」へのアクセスは保障されなければいけませんし、必要不可欠な要素でもあります。

長年我々をご支援頂いている方にとって、今回のキャンペーンは少し毛色が変わったものに思えるかもしれません。しかし解放後のシリアにおいて、ハード面での復興もさることながら、ソフト面での復興はそれ以上に必要とされています。

日本を起点とし、シリア人と痛みを分かち合って来た我々が、今からの現地の歩みを多様な形で共有し、自由になった祖国を再建するシリア人の若い世代の希望を形にしたい。

そんな想いで、この事業を立ち上げました。

ご賛同いただければ幸いです。

※今回、このような「文化、学術、交流」のための新事業を展開させていただきますが、今後も強制収容所サバイバー支援及び帰還民への支援については我々SSJの主軸として展開していく所存です。

(↓七夕の願い事をするアレッポ大学学術協力日本センターの学生)

七夕祭り

2 アレッポ大学に、日本とシリアの未来をつなぐ交流拠点を

2011年にシリアで始まった市民の自由と尊厳を求める平和的な抗議活動は、アサド政権による徹底的な弾圧により、想像を絶する長い苦難を人々に強いることになりました。しかし2024年12月8日のアサド政権からの解放を受け、人々は新しい社会を築こうと歩みを進めています。

シリア第二の都市にあるアレッポ大学においても、次世代を担う学生や関係者が一緒になって、日本とシリアを結ぶ学術協力日本センターを新しく生まれ変わらせようとしています。

シリアに本格的な拠点を構えて活動するSSJは、同センターから協力を求められており、日本で唯一解放前からシリアに拠点を構えるNPO法人として、解放後のこの段階でシリアと日本の間の架け橋を再び活性化することは大きな意義があると考え、協力を開始することになりました。

この協力に関してはアレッポ大学とSSJが協定を結ぶことによって実現しています。

(↓学術協力日本センターに現在所属する学生たち)

集合写真

3 日本センターの歩み、そして旧政権による弾圧

アレッポ大学学術協力日本センター(*以下日本センターとします)は、日本・シリア両国の文化交流や学術協力の拠点となるべく1995年に、シリア北西部アレッポ県のアレッポ大学内に開設されました。

最初に立ち上げられた日本語初級講座は、学生だけではなく広く社会人も対象としており、日本語だけではなく、日本文化、そして日本の技術などに興味を持つ人々が集まりました。当時アレッポ在住だったSSJの監事山崎は最初のボランティア講師の一人としてこの新しく設立された日本センターの活動に加わりましたが、当時を振り返って次のように言っています。

「受講生にはエンジニア、歯科医師、教師など様々な背景を持つ人がいました。授業は仕事を持つ人たちのことを考慮して夕方から始まりましたが、日本に対する学びへの熱意には心を打たれました。日本の様々な面への好奇心から授業は彼らの質問攻めで脱線することも多かったですが、その中でお互いの文化の相違点も理解し合えたことは、双方にとって素晴らしい経験でした」

その後、シリア人の日本語学習は、国際協力機構JICAによる日本語講師派遣などにより継続され、大きな成果を上げてきました。学生達はシリア国内での日本語スピーチコンテストなどにも参加して優秀な成績を残していました。

同時に日本からも様々な分野の研究者がセンターを拠点として、シリアでの現地調査を行ったり、シリア人学生が慶應大学など日本の大学に招聘されるなど、様々な交流も深まりました。

しかし2011年に始まった民衆蜂起・革命に対してアサド政権から加えられた弾圧はアレッポ大学にもおよび、日本センターにも大きな影響をもたらしました。

アレッポの治安状況が悪化する中、日本からの人物の往来は途絶えました。日本語に関しては上級コースの学生がボランティアで初級コースの学生を教えることもあったようですが極めて限定的で、センターの本来的かつ本格的活動は実質的に不可能で、図書室の使用さえ制限されていたと言います。

日本センターの外観

4 学生や市民が、日本との真の交流を再開する拠点に

日本センターの卒業生でもあり、現在SSJの現地統括マネージャーも務めるスラージュが大学側の要望により、新たに日本センター長に任命されました。彼は我々Stand with Syria Japan(SSJ)の現地総括マネージャーも務めており、この文をお読みの方々には彼の今までの人々に寄り添う真摯な活動をご存知の方も多いと思います。

これを契機として、日本センターを真の交流拠点として生まれ変わらせるという夢を実現させるための懸命な動きが、学生を巻き込んで始まっています。

彼らは、日本とシリアの学生、研究者、市民が出会い、互いから学びを得ることで、永続的な信頼関係を再構築したいとの熱意を持って、新たな挑戦を続けています。

(↓スラージュ)

スラージュ

5 日本とシリアの新しい架け橋を、ともに

私達SSJが日本センターに望むのは、従来のステレオタイプの「日本との交流」ではありません。15年近くに渡る共同作業ができなかった苦しい時期を経た今だからこそ深め合える日本とシリア間の真の相互理解、それを育むための場所にできればと思っています。

皆さまからのご寄付は、学生たちと日本を再び繋ぎ、その先にあるものを目指すために大事に使わせていただきます。

日本とシリアの未来を結ぶこの場所を、私たちと一緒に育てていただけないでしょうか(具体的な寄付金の使用用途は以下8にて説明)。

温かいご支援と、情報の拡散へのご協力を、心よりお願いいたします。

(↓日本センターでの書道教室の様子)

書道教室

6 心から楽しいと感じる瞬間があることが、こんなに幸せなものだとは・・

私達が日本センターを支援するのは、上記のような背景に加えて、そこに関わっている人々が今まで明かしてこなかった感情への共感があります。

センター長に任命される前の今年の2月、ダマスカスのブックフェアにてスラージュはSSJ理事長の山田と共に、日本文化紹介の一環である日本食(巻寿司)ブース出店に参加しました。このイベントは非常に好評であったため、準備作業は多忙を極め、皆が睡眠時間3時間ほどで10日間働き続けたそうです。

スラージュは言いました。「あの10日間は本当にフラフラになる程大変だった。でも正直、この14年間で初めて心から楽しいと思えた10日間だった。僕はSSJの活動で強制収容所のサバイバーの人々と話をしたり、地震で大きな被害を受けた人々に日々接してきた。行く先々で人々の涙を見て、絶望の言葉を毎日のように聞いた。その人たちを少しでも支援できることは僕の誇りでもあった。ただ、僕の心も同時に病み続けていた。

ブックフェアでの10日間は働きずくめだったけど、僕の心にあった「闇」を忘れることができた。僕の大好きな日本の「大衆食」を、訪れた人が喜んで食べてくれて、一緒に写真を撮って・・あの瞬間こそ、この14年間忘れていた至福の瞬間だった」

(↓大盛況のブースの様子(ブース出店はシリア政府の文化大臣の提案に応じたもの))

日本食ブース

7 学生達に日本語や日本文化を学ぶとともに、心から楽しめる時間を提供したい。

センター長という重い任務を引き受けたのは、学生達にも日本センターで、学ぶと同時にそういった至福の瞬間を味わってほしいと考えたからだとスラージュは言います。この14年間が彼らにとっていかに重いものであったかを、スラージュは、経験を通して知り尽くしています。

旧政権による徹底的な破壊と混乱の中でも、学生たちは日本語を学んで、日本の人々といつかは交流する日が来ることを望んでいたでしょう。しかし先の見えない状況の中で、彼らにとってそれは絶望と隣り合わせの希望でもありました。

「希望」を持つが故に生まれてきた精神的重圧を今こそ解き放ちたい。

このセンターで学んだ学生の中から、将来、日本へ留学する人、日本と関わる仕事に就く人、日本とシリアの間で通訳や研究、文化交流を担う人が生まれるかもしれない。

今こそ「希望」と言う言葉をポジティブに掲げたい。

今回のキャンペーンには、現地のこんな想いを込めています。

(↓日本食料理教室の様子)

料理教室

8 今回の皆さまからのご寄付で実現したいこと

お預かりした寄付金は、主に次の目的に活用します。

1. シリアの学生たちが日本語や日本文化を学ぶことが出来る環境の整備

(1)パソコン、プリンター、プロジェクター、音響機器などの機材の購入

(2)照明、空調などの学習環境の整備

(3)センターの運営や情報発信に必要な費用(ネット環境整備など含む)

(↓現在行われている日本語の授業の様子。冷房・暖房設備がないため、夏は40℃以上、冬は氷点下に達するアレッポにおいて、授業の開催期間が非常に限られており、真剣に学びたい学生たちのニーズに応えられていませんでした。また、ICT機器がないため、日本に住む日本語ネイティブ講師によるオンライン授業や、遠方に住む学生へのオンライン授業、地域の方々向けの講座、日本の学生との交流プログラム等も実施できていません。)

授業1

授業2

2. 地域の方々を招待した大規模な交流イベントの開催

・文化だけでなく、日本に関わる広いテーマを扱う講演会(オンライン含む)やワークショップなどの開催。

(↓以下は今年7月にSSJの支援のもと行われた七夕祭りの様子。)

七夕1

七夕2

七夕3

※購入した備品や活動の様子については、以下のSSJの公式SNSにて、写真や報告を通じてお知らせします。

9 おわりに

副理事長杉谷より

NPO法人Stand with Syria Japanをいつも応援していただいている皆様、そして新たに当団体を知っていただいた皆様

NPO法人Stand with Syria Japan副理事長の杉谷です。

私は昨年解放間もないシリアに足を踏み入れました。そして長年一緒に働いてきた同僚のスラージュと初めて直接顔を合わせ、手を握り、2011年から続く暴力の終焉と確かに来ると感じたシリアのこれからの未来を感じました。

ダマスカスを視察しているとき、彼がふと車を止める場所がありました。それは現在は運営を停止している日本大使館でした。そこの前で彼は、「私はアレッポ大学の日本センターで学んで、日本にも行かせてもらい、今こうしてSSJで働いている。私にとって日本は第2の祖国であり、だからこそ私はSSJのために働いている。

今こうしてアサド政権がいなくなり、世界はとっくに諦めていたけれども、私もSSJのみんなも信じていた日が本当に来た。

きっとこれから色んなものが動いていくと思う。でもこの(解放された)シリアの未来を信じてくれていたのはSSJのみんなであり、それを支援してくれていた人たちだけだ。だから私はここ(日本大使館に)には、SSJのみんなが来るべきだと思う。

そして(政治情勢や権力とは離れて)本当にシリアの人々にとって意味のあることをやってほしいと思う。

そうすればシリアと日本は本当の意味で心が繋がるし、私もそれを願っている。」と話してくれました。

もちろん、山田や自分が大使になれないことはスラージュもわかっているけれども、こうして話してくれたのは団体初期から一貫して「シリアの人々のために」という姿勢を貫いてきたSSJに対して、シリアの人々のために日本と正しく繋げてほしいというスラージュなりのお願いだったんだろうなと感じています。

今こうしてアレッポ大学に日本センターを復活させるということは、シリアの人々に日本文化を学んでもらうことももちろんですが、シリアと日本の市民社会をつなげる第一歩として非常に重要なことだと思っています。そしてそれをSSJが担うのは、アサドに与することでシリアの人々を欺き続け、今になって掌返しを始めた人々をくじき、真に日本からのシリアの人々への想いとして両国間の架け橋を構築していくための責務だと感じています。

皆様のご寄付がこの正しいシリア社会と日本社会のつながりになります。

ぜひご支援のほどよろしくお願いいたします。

監事山崎より

SSJ監事の山崎です。

シリアのアレッポに1989年から22年間在住した私にとって、日本センターは私にとっても思い出多い場所です。

1995年の設立当時の「日本語講師」体験以外にも、講演会、その他の催しには、アレッポ在住の数少ない日本人ということもあり、常に参加させてもらっていました。

スラージュは私の夫(シリア人)の友人の息子で、かねてより日本に興味を持っているということを聞いていましたが、その後センターで日本語を学び、さらには当時新設された「日本学」の修士号も取得しました。何回かの日本訪問や、日本人との付き合いを通して、テクノロジーや、折り紙のようなステレオタイプの日本ではない生身の日本に、より興味を持ったようでした。

シリア危機が深刻化し始めた2012年2月。夫が亡くなり私はシリアを離れましたが、ネットを通じてシリア人の友人たちとは常に連絡をとり続けていました。スラージュもその中の一人で、現地の困難な事情を伝えてくれていました。彼は当時イドリブ県に移住を余儀なくされ、車で1時間ほどのアレッポ北部の故郷の村はアサド政権軍に占領され足を踏み入れることさえできませんでしたが、そんな中でも日本センターのことを常に気にかけていたのを今でも思い出します。

日々シリアから不条理が伝えられる中、私は2017年にSSJの活動に加わりました。程なくSSJの姿勢に賛同したスラージュも現地を統括する役割を担う現地スタッフとなり、遠隔ではありますが一緒に働く同僚となりました。現地での活動に懸命に向き合ってくれたのはもちろんですが、同時に日本でのシリア問題の捉えられ方の歪み、果てはアサド政権の正当化を図るような動きが存在することも認識し、深い危惧を抱いていました。

シリア解放を受け、彼が再び日本センターに本格的に関わりたいと考えるようになったのは当然と言えば当然の成り行きのように思います。そこには、日本センターの物理的な復興もさることながら、20年以上の日本人との付き合いの中で、センターを通して今後の日本との関係を、利害関係ではなく真の理解の上に立つものにしたいと思う彼の真摯な思いがあるのです。

日本センターを通して誠実にシリアと向き合い、日本との絆を再び深めるために。

このキャンペーンにご賛同いただければ幸いです。

本キャンペーンに関するお問い合わせ: info@standwithsyriajp.com

SSJ団体HP:https://standwithsyriajp.org/ja/

https://standwithsyriajp.org/ja/

代表:山田一竹

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