私たちの取り組む課題
私たちは、重症心身障害児者とその家族が在宅療養生活を安全に継続するためには、3つセーフティーネットが必要であると考えております。
1つ目は家族が医療的ケア・生活介護から解放され休息するための日常的セーフティーネット(生活介護・放課後等デイサービス、医療型短期入所、特別支援学校など)
2つ目は外来診療、入院治療、リハビリテーションなどの医療的セーフティーネット、3つ目は様々な理由で在宅療養が継続できなくなったときの最終的セーフティーネットである施設への長期入所です。
当センターでは、病院兼福祉施設という強みを生かして、3つのセーフティーネットを提供または支援しております。
今後は、この役割をさらに充実させていきたいと考えており、『療育』の基本である『医療と福祉の両立』、すなわち重症心身障害(それに準じる障害も含む)に対する包括的医療レベルの向上、生活介護・活動レベルの向上を目指しております。
近年、医療的ケア児者について注目が集まっておりますが、当センターでは平成5年の開設以来、医療ケアのある重症心身障害児者の受け入れを積極的に行ってまいりました。
今後は、医療機関だからこそできる喀痰吸引等研修事業と宮城県・仙台市より委託を受けている医療型短期入所コーディネーター業務を発展させて、医療的ケア児者に関わる看護師・介護士などへの医療ケア技術支援事業をさらに充実させていきたいと考えております。
最後に、移行期医療についてですが、重症心身障害は成人診療科に完全移行することが困難な病態であるといわれており、宮城県内では未解決の大きな問題となっております。
当センターとしては、これまでも重症心身障害者の受け入れに積極的に取り組んでおりますので、さらに受け入れができるように短期入所・外来診療の充実を図っております。
なぜこの課題に取り組むか
小児期から重度の身体障害と知的障害をお持ちの方が、必要な医療を受けながら生活することのできる環境を整えるためです。
支援金の使い道
医療機器の整備、施設の運営、利用者への生活支援などに大切に活用させていただきます。