私たちの取り組む課題



私たち「さわやか北摂」は、障がいのある方や高齢者が、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる社会の実現を目指し、福祉サービスを地域に密着して提供しています。
拠点である**兵庫県川西市では、全63,000世帯のうち約49.2%に高齢者が含まれており、さらに約9,000世帯(全体の14.3%)が“高齢者の単身世帯”**という状況にあります。
高齢化と単身化が進む地域では、家族だけで介護や日常生活の支援を担うことが難しくなっており、制度や地域資源に頼るニーズが高まっています。
しかし実際には、障がいのある方や高齢者が「安心して日中を過ごせる場所」「その人に合ったケアが受けられる場」はまだまだ足りていません。
特に障がいのある方のなかには、「自分に合った施設が見つからない」「外に出る機会が少なく、孤立している」といった課題を抱える方が多くいます。
また、車椅子やストレッチャーを利用している方が安心して入浴できる設備が整った生活介護施設は、地域内でも非常に限られているのが現状です。
私たちは、こうした見えにくい生活課題に向き合い、すべての人が自分らしく過ごせる場を地域の中に確保していくため、新たな生活介護事業所の開設に取り組んでいます。
なぜこの課題に取り組むか

私たちは、「福祉はただのサポートではなく、その人らしい暮らしを実現する“社会の力”である」と考えています。
障がいのある方が地域で安心して暮らすには、食事・排せつ・移動・コミュニケーションなど、さまざまな面でのサポートが必要です。その中でも、「入浴」は単なる衛生行為ではなく、「心身を整える」「社会とつながる」「豊かさを感じる」ための非常に重要な時間です。
しかし現状では、介助の難しさや設備の不足から、障がいのある方が自由にお風呂に入ることができず、「本当はお風呂に入りたいけど、諦めている」という声が後を絶ちません。
だからこそ私たちは、新たに開設する生活介護事業所において、車椅子・ストレッチャーのまま利用できる“ミスト浴”の入浴設備を整備することに注力しました。
これは単に便利さの問題ではなく、誰もが快適で尊厳ある生活を送ることができる社会をつくる一歩だと考えています。
「お風呂に入れる幸せ」から、「自分らしく生きる力」へ。
ご支援を通じて、誰もが大切にされる社会の実現に一緒に取り組んでいただければ幸いです。
寄付金の使い道
皆さまからのご寄付は、新設する障がい者生活介護事業所に必要な設備・備品の整備に使わせていただきます。
特に注力するのは、車椅子やストレッチャーのまま入浴できる「ミスト風呂」の周辺環境の充実です。安全で快適な入浴を実現するための備品類のほか、以下のような用途に活用します。
・福祉用具(リフト・入浴介助器具など)
・活動用備品(テーブル、創作道具、音楽機材など)
・空調・照明・インテリアなど快適性の向上
・利用者さんのおやつなど
ご支援を通じて、障がいのある方々が心からリラックスできる“もうひとつの居場所”を共につくっていただければ幸いです。