専門家から見た授業「未来の教室」
2020/2/16 19:05
2014年頃から企画・開発を始めた授業「未来の教室」。
これまで複数回、授業の目的や内容、体制を改善してきました。目の前の10代が、自分自身の価値と可能性を感じられるように、内発的な気持ちに気づき、そっと後押しできるために、どうしたいいのかを試行錯誤してきました。
授業自体の質向上にあたっては、教育の専門家に見ていただき、フィードバックをいただくこともあります。以前、授業を見ていただいた際のコメントを紹介します。
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《①こだわりの方向性》
決してトクベツな能力や特性を持っている訳ではない人たちが、「特別」な経験を届けていく。 それを生み出しているのは、スタッフの次の考え。
・生徒一人ひとりが「自分の火」を持っている、という確信。
・メンバーに対する「できる」という信頼。
「生徒に火をつける手前」で「生徒自身が、自分の火を見つける」うえで欲しい学びのプログラム。 授業を受けたすべての生徒が「このセンパイと関わっ‐よかったって言える」のが最低目標。
この一言を言うのには、きっとすごく勇気がいる。けれど、求めていることを(スタッフも生徒も)1人残さず、この言葉で伝えきる。 自分に対して持たれている期待を感じさせる。
《②「センパイ」という言葉に込められた思い。 》
ファシリテーター・メンター・キャストといった「役割」を求められない。 言うなれば、普段培ったスキルや経験も求められない。 いかに「あなた」が「人間」であるかを求めているんだ、ということを伝えるワーディング。
《③「センパイ」に対する信頼感 》
現場でセンパイにフリーに対応してもらうにあたって、メンバー全員を信頼できる状態まで持っていくコストはおそらく滅茶苦茶大きい。 全体でコントロールできるシーンがほぼ存在しない制約
どこまで当日、リーダーが手を離さないと機能しないプログラム それに答える形で学生メンバーやセンパイ一人ひとりが、「この場は自分が創るんだ」という感覚を持っていた。 振返りで悔しい、できなかった、という話がそれぞれから出てくる状況の強さ!
《④プログラムとヒトとの関係性 》
一般的なプログラムは、「プログラムとして求めるもの」が先んじてあった上で、「そこで能力を発揮するヒト」がいる。 未来の教室は、とにかく「人」の「人間性」ありき。目的はその先に、それぞれが見出していくものとして設定されている。⇒大変!!
※Future Passportという「ゴール」はあるけれど、それが「なんであるか」を決めるのは生徒とセンパイ。
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フィードバックいただいたTさん、いつもありがとうございます。(スタッフ一同)
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