事業の目的
※下記ページに出てくる画像は、日本財団
親子第三の居場所”あだちキッズカフェ”とは
現代の子どもたちの抱える困難は複雑・深刻化しており、家庭や学校で生きづらさを感じている子どもは少なくありません。
新型コロナウイルスの感染拡大によって地域の居場所が奪われたことで、子どもたちの孤立が深まっています。
そこで、子どもたちの孤立しやすい放課後の時間に、継続的に子どもたちを見守り、社会を生き抜く力を育むための居場所「あだちキッズカフェ」を足立区に開設します。
足立区小学1年生の「逆境を乗り越える力」は低下傾向
足立区や私たち民間団体は「全ての子どもたちが生まれ育った環境に左右されることなく、自分の将来に夢や希望を持てる地域社会」の実現を目指しています。
しかし、足立区立の小学校69校に在籍する1年生全員を対象にした
コロナ禍のいま、ますます孤立する子どもたちに手を差し伸べられる地域社会が求められているのではないでしょうか。
今回、私たちは「親子第三の居場所」”あだちキッズカフェ”をオープンし、孤立しがちな子どもたちが安心して過ごせる環境を整えていきます。
親子第三の居場所をつくる目的
親子第三の居場所を通じて、子どもへの社会的相続(≒逆境を乗り越える力、自立に必要な力)を補完していくことが、このプロジェクト最大の狙いです。
親が仕事で子どもにかける時間を取れない、親自身の生活習慣が乱れている、子どもへの関心が低い、などのような、親から子への「負の社会的相続」が、貧困の世代間連鎖につながっていると言われています。
そこで、その社会的相続を補完するために、効果的であると言われている小学校低学年以下の低年齢期の子どもを対象とすることで、貧困の連鎖を断ち切ることを目指します。
これまでの活動
どのように支援を必要とする子どもと繋がるのか?
新型コロナウイルスの感染拡大以前は、足立区伊興本町にある教会で、子ども食堂「あだちキッズカフェ」を実施してきました。
しかし、多くの子ども支援者同様、「支援が必要な子どもほど、支援の手が届きにくい」という課題に直面していました。
そこで、コロナの状況も踏まえて宅配型のフードパントリーに切り替え、これまでに食の支援を必要とする1031世帯の子育て家庭に食品を届けることを通じて、子どもたちを見守ってきました。
足立区役所やスクールソーシャルワーカーの方々とも連携し、サービスをご紹介いただくことで、支援を必要とする子どものいるご家庭とつながることができています。
あえて非効率な宅配型の食支援サービスを提供することで、様々な理由で支援を受けることをためらっていた子育て家庭とつながることができます。
社会から孤立しがちな子育て家庭と信頼関係を築いてきた私たちだからこそ、支援を必要とする子どもたちに居場所を提供できると自負しています。
これまでの事業成果
子ども食堂におもちゃ図書館を併設する
上述したとおり、足立区伊興本町にある教会で、子ども食堂「あだちキッズカフェ」を運営してきました。今後は、子ども食堂という場所に、おもちゃを貸し借りできるスペース(おもちゃ図書館)を設けることで、より親子や地域の方々が立ち寄りやすい場所にしていけるのではないかと考えています。
・子どもたちがおもちゃで遊んでいる間に、保護者の方はコーヒーを飲んでほっと一息つける場所
・育児について、子育ての先輩である地域住人の方々に相談できる場所
そんな親にとっても、子どもにとっても居場所となるような空間を作っていきます。
また、主に3つの理由で、居場所づくりのツールとして「おもちゃ」を選びました。
①食料品と違い、長期保存できる
②利用者同士の貸し借りで助け合える(子どもが成長し、すぐに不要になる)
③社会的相続(=自立に必要な力)は遊びを通じて獲得できる
継続的に子どもたちに居場所を提供するためにも、おもちゃの貸し借りにかかる手数料を徴収して運営費をまかない、持続可能な運営を目指していきます。
おわりに ーたくさんの選択肢を、より身近にするために。
地域から子育て家庭を支えるには、私たちだけでは力不足です。
地域住人の方々の協力や、学校・専門機関等と連携することで、誰一人取り残さない地域子育てコミュニティをつくりあげていきます。
私たちと一緒に子どもを取り巻く環境をより良くする活動をしてみませんか?